◇スパイアプリは有効か?

スマートフォンのアプリの中に、スパイアプリというのがあります。
スパイアプリ、持ち主に気づかれないようにしてアドレス帳やメールの内容、アプリの利用状況、GPS情報などを見るものです。
今はサービスが終了していますが、少し前に様々な論議を呼んだ『カレログ』もそのひとつです。
さらに本格的なスパイアプリになると、相手のスマートフォンにインストールしてもまったくアイコンやアプリ名も出ず、持ち主の気付かれないようなステルス性のものもあります。
実際に利用して相手のメール内容を見たという人の話によると、全てのメールがわかるわけではないが、その浮気相手とのやりとりが、自分の携帯で確認できるようになったということでした。
ですが、基本的に相手の同意を得ないでこうしたアプリを勝手にインストールするということは、『不正指令電磁的記録供用罪等』が適用される恐れがあります。
これはたとえ夫婦であっても、例外ではありません。
携帯電話の行動履歴や通信履歴は個人のプライバシーの一部ですので、スパイアプリを使って夫の行動監視を行い、その結果を証拠として第三者に公開した場合には、その行為自体が違法とされて、損害賠償や処罰の対象となることもあります。
仮にスパイアプリを使って証拠を取り、それを裁判に提出した場合、たとえそれによって離婚が成立したり、慰謝料請求が認められたとしても、そのスパイアプリを使ったという違法行為は消えません。
なので、相手から起訴されてしまうと、『不正指令電磁的記録供用罪等』が適用された場合、三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処されてしまうということです。
またスパイアプリを勝手にインストールされるということは、された側の心情としては、たとえ自分が浮気をしていた事実があったとしても、妻のことを生理的に受け入れられなくなったり、夫婦関係に決定的な溝を生んでしまう心配もあります。
むしろ堂々と調査を行い、調査報告書をもとに正当な主張をしていくことで、責められたり不利になるリスクを避けることができます。
安易にスパイアプリに手を出すことがないように、強くお勧めいたします。
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